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平成17年(2005年)第3回定例会 意見書案第38号

意見書案第 38 号
畑作政策確立・畑作物価格決定等に関する要望意見書

上記意見書案を別紙のとおり提出いたします
平成17年9月7日提出

提出者 長沼町議会議員 窪田 栄
賛成者 長沼町議会議員 土田 孝幸

長沼町議会議長 駒谷 広栄 様
 
畑作政策確立・畑作物価格決定等に関する要望意見書

本道の畑作農業は、自由化の進展と調製品輸入の急増などによって国産需要が侵食され、食料自給率の向上を掲げる基本法の基本理念と裏腹に、豊作基調と国の財政難などから生産抑制が求められ、合理的な輪作体系が崩れつつあります。

こうしたもとで、経営安定対策(品目横断的政策)の具体化に向けて、生産者は現行の品目別制度からの転換で現行所得が確保されるのか危惧しており、併せて、農業の多面的な機能に対する環境等直接支払政策の確立が図れるかどうか不安を抱いています。

また、個別品目では、てん菜の交付金対象数量の制限やでん粉の抱き合わせ制度の廃止に伴う固有用途販売の確保などの課題を抱えています。

ついては、関係機関をして、畑作の経営安定対策の早期具体化とともに、平成18年産畑作物価格等について、再生産と所得が確保されるよう、次の事項について要望します。
 

I 新たな畑作基本政策の確立について
  1. 諸外国との生産コストの格差を是正する経営安定対策については、主業的畑作農家を対象要件とし、面積支払いは、現行制度以上の財源を確保すること。
    また、生産量や品質等に基づく直接支払については、直接固定支払に上乗せ助成する仕組みとし、財源は別途確保すること。
  2. 収入及び所得変動が畑作農家に及ぼす影響を緩和する措置として、経営全体を捉えた所得安定政策(収入金保険制度など)を導入すること。
    また、農業災害補償制度との整合性を図ること。
  3. 持続可能な畑作農業の推進のため、資源循環型農業確立支援事業における緑肥・休閑作物導入に対する支援策など助成措置を拡充して、環境等直接支払制度を確立すること。
  4. 中山間地域等直接支払制度は、畑地の対象農用地の対象要件である「急傾斜」及び「緩傾斜」の勾配基準を緩和するなど条件不利地政策として改善を図ること。
II 麦政策の確立について
  1. 平成18年産麦作経営安定資金については、自給率向上や経営安定対策への円滑な移行に配慮し、再生産と所得が確保されるよう現行水準以上とすること。
    また、良品質・安定生産などを図るため、品質向上支援対策を継続・強化すること。
  2. 内麦の流通コストは、その実態調査を踏まえて、政府助成を継続すること。
  3. 良品質麦の生産誘導対策として、安定多収、抗穂発芽性及び耐病性、加工適性など地域に適応した品種改良等試験研究を充実強化すること。
III 大豆等政策の確立について
  1. 平成18年産大豆交付金単価については、自給率向上や経営安定対策への円滑な移行に配慮し、再生産と所得の確保ができるよう現行水準以上とすること。
  2. 畑作大豆の生産振興や良品質への奨励支援策を図るため、担い手支援・良質大豆生産誘導対策及び高品位畑作大豆対策を継続し、拡充強化すること。
  3. 大豆作経営安定対策については、19年度からの収入及び所得変動が畑作農家に及ぼす影響を緩和する措置への円滑な移行を図るため、収支の赤字を全額国が補填すること。
  4. 雑豆については、良品質・安定生産に向けた支援策を講ずること。
    また、WTO交渉においては、アクセス数量12万トンを堅持すること。
IV 甘味・砂糖政策等の確立について
  1. 平成17年産てん菜の交付金対象数量の拡大とともに、平成18年産てん菜最低生産者価格については、経営安定対策への円滑な移行に配慮し、再生産と所得が確保されるよう現行価格水準以上とすること。また、農業経営基盤強化特別対策は継続し、拡充強化すること。
  2. ビート産業合理化促進総合対策事業については、直はん栽培体系の確立・普及や協同した取組の推進を図るため、継続すること。
    原料糖需要安定化特別対策事業については、てん菜糖の需要・消費拡大対策や新たな価格形成への円滑な移行などのため、継続・強化すること。
V 馬鈴しょ及び馬鈴しょでん粉政策の確立について
  1. 平成17年産馬鈴しょでん粉買入基準価格及び平成18年産原料馬鈴しょ基準価格については、経営安定対策への円滑な移行に配慮し、農家手取りを確保するため、現行価格水準以上とすること。
    併せて、農業経営基盤強化特別対策や馬鈴しょでん粉固有用途の安定確保、廃水処理等環境対策の強化を図るための関連対策を継続・強化すること。
  2. 馬鈴しょでん粉の計画生産数量の確保など国産でん粉への政策支援策を図るとともに、国産でん粉を活用した加工でん粉への供給を図るための対策費を措置すること。
  3. 環境政策の推進の観点から、国産馬鈴しょでん粉使用によるトレー、生分解性マルチ・フィルムなどの新規用途の普及・促進を図ること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

平成17年9月7日
長沼町議会議長 駒谷 広栄

提出先
衆議院議長・参議院議長・内閣総理大臣・財務大臣・農林水産大臣 各通

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